二級建築士 製図試験体験談 1回目の受験での失敗をご紹介します

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今回は、製図試験はこうすれば合格する。のではなく、「人の振り見て我が振り直せ」方式で、自分が受験した過去の製図試験についての具体的な反省点、失敗点を振り返ってみたいと思います。

ぜひ、同じ失敗をしないようにお役立てください。

初めから失敗した製図試験

1度目の製図試験、平成28年度の課題は「景勝地に立つ土間スペースのある週末住宅」でした。

初めての製図試験。

会場には30分前には到着しました。周りを見ると自分よりも若い方ばかりです。

「きっとみんな資格学校へも通ってしっかり勉強しているんだろうな」

と勝手な想像を膨らませました。

自分の席に座り、製図道具を取出し、まずは製図板を机にセット。

しかし、すでにここで失敗しました。

というのは、自宅で製図練習をしていた時、自分はいつも広いテーブルに製図板をセットしていました。
そして、自宅のテーブルは図面を描くにはちょっと低かった為、製図板を完全にテーブルに乗せて使用していたのです。

試験当日も同じように製図板を机の上にのせて描こうと思いましたが、机の奥行が狭く、製図板ギリギリのサイズでした。

こんな事もあろうかとガムテープを持参していたので、机ギリギリに置かれた製図板の脚をガムテープで固定しました。

これでばっちりだと思いながら早めにトイレに行き、席について気持ちを整えつつ、試験開始に備えました。

いよいよ試験開始、エスキースを済ませて製図に取り掛かります。

ところが、試験が始まってしばらくするとテープが緩んで製図板が少し動くようになってしまいました。

図面が描けないくらいグラグラになったわけではなかったので、何とか製図できましたが、精神的に焦りと困惑が出てしまい、集中力をそがれました。

試験中に「そういえばみんなはどうしているのかなぁ」と思い、周りをコソッと見てみました。
するとみんな製図板の手前側を机の前の角に引っ掛けるようにして使っているではありませんか。

試験終了後に製図板の裏を見るとちょうど机の手前側の角にあたる部分にクッション材が張ってあり、机の角に当てても滑らないようになっていました。

製図板裏面に貼ってある細長いクッション材です

それに製図板を手前に引くことによって自分の体に近づき、図面の上の方までペンが届きやすくなります。

裏面からみたところです

このように机の手前側に出っ張るようになります

試験が終わって、その時初めて「なるほどこうやって製図板をセットするのか」と思ったのです。

恥ずかしいほど、手遅れすぎです。

こうして書いていると試験前にでも周りを見渡せば気が付きそうなものですが、本番の試験での緊張は冷静さを根こそぎ奪ってしまったのでした。

周りの年下の方達に何でテープを張ってるのかなと不思議がられていたかと思うと恥ずかしい限りです。

サプライズは必ずあると思いましょう

製図試験が始まり、まず、問題文を読みます。

実は自分はここでいきなり軽いパニックになりました。

というのは、「吹き抜けを設ける」「屋内自動車車庫を設ける」「シャッターを描け」という言葉が目に入ったからです。

吹き抜けは購入した問題集の予想問題にはあったと思います。しかし、こんなの出ないだろうと練習しませんでした。
屋内のガレージとシャッターは全く予想外です。

自分の中に引き出しがない場合、その場で何とか絞り出さないとなりません。

今、こうして落ち着いて考えれば、何となく問題ないように表現できそうに思います。

よっぽどおかしな構造や安全面に考慮していないつくりになっていなければ、採点上はそれほど問題にならないでしょう。

大きさや条件は指示されていますので、平面にパズルのように組み込むだけです。

しかし、緊張の中ではその発想ができません。

シャッターは窓と同じように開口を設けて、シャッター部分を文字や線で何となく表現すればきっと問題ないでしょう。

でも、どうやって描けばいいのかな。と本番ではいろいろと悩んでしまいます。

結局、エスキースで四苦八苦してしまいました。

地味に二階の浴室を南側に設置し、景観を望めるという条件にも苦しめられました。

何とかプランをまとめ、製図に取り掛かりましたが、案の定時間が足りなくなりました。
たしか、製図にとりかかるまでに1時間30分かかったと記憶しています。

それでもなんとか無理やり全部描き上げました。
とにかく図面や面積表、仕上表、計画の要点まで全部を描き上げないと100%落ちるらしいというのが頭にあったので、内容・仕上がりはともかく、全部描き切りました。

ギリギリまでペンを動かし、クタクタになって試験会場を後にしました。

理想は事前に完璧に準備して、どんな問題でも慌てずに対処できればいいのですが、現実はなかなかうまくいかないと思います。

予想できないサプライズが必ずあると思っていれば、予想外の問題でも驚きの度合いが軽くなり、平常心を保ちやすくなると思います。

具体的にどのような失敗をしたか

図面は何とか描き切りましたが、細かい失敗はたくさんありました。

順不同になりますが、思い出せる限り書き出してみます。

※吹抜け部の火打ち材の描き忘れ
※庇の描き込み忘れ
※室名を問題文通りに記入したか不明な箇所がある 例)便所→WC等
※出入口の黒い三角マークの描き忘れ
※断面図の切断位置の描き込み忘れ
※部分詳細図の断面位置の描き込み忘れ
※便所の手洗い器の描き忘れ
※GLよりの高さの描き忘れ
※立面図・断面図に最高の高さなどの表記忘れ
※寸法の描き込みが不足(一目で部屋のサイズがわかるように記入していない)
※床伏せ図の理解不足による不備(はっきりとはわかりませんが、梁サイズや胴差のサイズなどがいい加減だったように思います)
※平面の配置は大きくミスしていないと思いますが、1階の屋根を片流れにした方が良いところを三角屋根にしてまいました。今考えれば、見た目がおかしかったと思います。
※焦って描いているので図面が汚れている。

以上は覚えている範囲のものですが、実物をもう一度ながめてみれば他にも不備は見つかると思います。

不合格のランクはⅡでした。

「知識及び技能」が不足しているものです。

通知を見てがっかりしたと同時に、やっぱり準備が不足していたのかと反省しました。

本番の試験は緊張します

人によるとは思いますが、自分はとにかく緊張しました。

製図試験では1回目も2回目も緊張しました。学科とは何か違う緊張感だったと思います。

試験中ずーっと何でこんなに普段と違うんだろうと思いながら製図していました。

手は汗をかいてベトベトするし、残り時間を確認するたびにストレスがかかります。

時折、全部書ききれないかもしれないと思って、焦る気持ちが頭を駆け巡ると、自分でも驚きましたが、ペンを持つ手が震えて、まっすぐに線が描けなかったり、文字がうまく書けなくなったりしました。

二級建築士試験ごときでだらしないと言われるかもしれませんが、実際にそうだったのです。

焦れば焦るほど思うようにいかなくなり、時間はあっという間に過ぎていきました。

「完璧になんか描けなくてもいい。」

「頑張って練習したんだからきっと何とかなる。」

と多少開き直りの気持ちで臨んだ方が、リラックスできて良い結果を出せると思います。

一回目の受験でのミスを踏まえて臨んだ翌年の試験でも、しっかり失敗してしまいました。

続きは↓こちらの記事でご紹介しています。

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